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三本杭
【さんぼんぐい】


宇和島市南東部の山。標高1,225m。滑床渓谷の南側にそびえ,西の八面山に連なる。山頂には1等三角点がある。山頂付近は隆起準平原状の平坦面がみられるが,滑床渓谷に臨む北斜面はきわめて急峻である。地質は花崗岩で,新生代新第三紀層に中生代四万十層群の地層に貫入したものである。山地一帯は国有林であるが,ここから西の鬼ケ城山にかけては広く天然林が保存されている。標高900mくらいまでは,モミ・ツガなどの針葉樹にヤブツバキ・ウラジロガシ・タブノキなどの広葉樹が混合するが,それから上はミズナラ・ブナ等の広葉樹林が茂る。山頂付近はシャクナゲの群落が見事である。またここから東方の松野町横の森にかけては四国一のヒメシャラの純林のみられる所もある。昭和46年山地一帯は滑床自然休養林に指定された。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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