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品部川
【しなべがわ】


高縄(たかなわ)半島北端を西流する川。今治市神宮(かんのみや)地区の山間に源を発し,乃万(のま)地区の延喜(えんぎ)川,野間川,宅間川などを集めて斎(いつき)灘に注ぐ。延長約6km,流域面積6km(^2),川幅は15mで河口付近は深い入江になっている。きわめて緩勾配であるが水量は多く,国道沿い吉田橋付近は今治市,越智(おち)郡大西町の境界になっている。上流乃万地区では弥生期以降の遺跡がみられ,式内社の野間神社,四国霊場の延命寺などがある。国重文に鎌倉期の石造五輪塔・宝篋印塔多数があり,石造文化の里として見学順路が設定されている。下流の大西町紺原(こうのはら)地区には条里制遺構がみられたが,大正6年に1万5,000円を投じて耕地整理事業を行った。国鉄予讃本線以西では来島ドックの発展により高層アパートが並び,工場用地となるなど近年大きく変化した。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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