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障子山
【しょうじやま】


伊予市・伊予郡砥部(とべ)町・同郡中山町の境にある山。標高885m。「ショウジ」は四方がよく見えるという意ともいい,北伊予,松前(まさき)あたりから見ると,障子がつき立っているように見えるからともいう。また大洲藩公が地元の人にこの山の名を聞かれ,「障子山」と申し上げたところ「あれは大戸(おおと)だ」といわれ,「大戸山」の別称もあるという。山中に堂宇もあって雨乞いなどした所もある。雨乞いの精進をしたのでショウジ山と称したとの説もある。地質は三波川変成岩の上に新第三紀の石鎚層群がおおう。山腹斜面は急峻であるが,山頂部には隆起準平原の平坦面もみられる。古くから採草地として入会山となり,麓からは陶石が産出,古来,砥部郷のシンボルの山となっていた。寛政12年の「御替地古今集」(菊沢武輝著)の中にも砥部十景の1つとして載っており,現在皿ケ嶺連峰県立自然公園の一部になっている。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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