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星ケ岡
【ほしがおか】


松山平野の南部,松山市星岡町にある分離丘陵。標高75m。地質は中生代の和泉砂岩からなる。周囲1.8km,西南に長く連なり,5つの森をなしているので,俗に五ツケ森ともいわれる。南北朝期,当地域に勢力を持った土居・得能両南朝方の軍勢が北朝方の北条時直と戦った古戦場として名高い。この白兵戦の結果,時直の軍は敗走し,伊予国は反幕府色に統合されるに至った。丘に伏見宮筆の表忠碑がある。星ケ岡古墳群があり,少なくとも数基の古墳の存在が確定されている。うち南端に位置する古墳は大正年間に開墾中崩壊。この古墳の玄室奥壁に水鳥を表した線刻壁画があったといわれる。北部の神社付近にも,県下最大規模を有するとみられる古墳が確認され,時期は前期後半~後期中葉と推定される。丘陵の北東部に天神社,徳善寺,中央東麓に雲門寺,南部に王寺八幡神社,児童公園,星ケ岡温泉(冷泉)などがあり,周辺は宅地開発が著しい。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7203007