100辞書・辞典一括検索

JLogos

10

三間川
【みまがわ】


北宇和郡三間(みま)町と広見町を西から東に貫流する川。三間町則(すなわち)に源を発し,東流して広見町出目新田(いずめしんでん)で広見川に合流する。延長21.7km。途中左岸より告森(こつもり)川(6.6km)と,右岸より奈良川(7.8km)が合流する。埋積谷状の三間盆地内では蛇行が著しく,川幅も狭かったので,しばしば氾濫を繰り返したが,昭和23~28年の河川改修で水害は減少した。流域の三間町務田(むでん)は,三間川の氾濫する低湿地で,無田の意味であったという。広見町沢松と内深田には自然堤防状の微高地が,また内深田と広見町の出目には旧流路と判定できる凹地が認められる。傾斜の緩やかな三間川は,急傾斜で宇和海に流入する河川に,その上流域を争奪されている跡が各所でみられる。その代表例は平駄場~河舞(こうまい)の平坦面で,ここは現在宇和海に流入する光満川(みつまがわ)流域になっているが,かつての三間川の形成した浸食面であると考えられる。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7203349