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無宗天山
【むそうでさん】


越智(おち)郡菊間町の東端,大西町との境界近くにある山。標高315m。急峻な山で,山頂付近は花崗岩類を突き抜けて噴出した新しい安山岩からなる。戦国期はこの天険を利用した山城で,高仙(こうぜ)山城,怪島(けしま)城とともに,河野氏の本拠である道後,風早(かざはや)地方を守る野間郡の城砦の1つであった。「河野分限録」では元亀・天正のころは因島(いんのしま)城主村上備中守吉光の持城で,城代は波頭隼人正であった。天正13年7月の四国征伐では,高仙山城主池原通成とともに戦ったが全滅し,隼人正も佐方お別惣(べつそ)山で討死にした。子孫は代々種(たね)村加茂神社の神職を勤めている。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7203428