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狼ケ城山
【ろうがじょうやま】


上浮穴(かみうけな)郡美川村と小田町小田深山(おだみやま)との境界にある山。標高1,380m。山頂付近にはその南に続く大川嶺(1,525m)・笠取山(1,525m)などと同様に,隆起準平原の平坦面がみられる。北の三波川変成岩と南の秩父古生層の境界となる御鉾構造線が走る。山地一帯にみられる斑糲岩(輝緑岩)は,その構造線に沿って噴出した「みかぶ塩基性岩」である。山頂付近は国有林で,ブナ・カヤ・ナラなどの天然林も残っている。現在は久万町落合(おちあい)と小田深山を結ぶ林道から支線が延びており,山頂まで自動車で登れるが,往古は人のほとんど入らない不入山(いらずやま)であった。北斜面にある大栩(おおとち)は製炭や林業労務の従事者4~5世帯があったが,昭和45年ころ廃墟となった。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7203665