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伊尾木洞
【いおきどう】


安芸市伊尾木にある洞窟。南流する伊尾木川河口左岸,伊尾木集落東端にあり,海岸から約450m内陸部に位置する。古くから知られ,「土佐州郡志」には「大穴……口広二間余・深二十六間余,自前達後可以通人馬,其余小穴凡六」とあり,「南路志」は「岩穴 口亘三間許ニ一間半許,深四拾余間,人馬通路有」と記す。石灰岩質砂岩を河水が浸食して作ったものとされる。入口の高さ5m,幅3.5m,長さ約100mほどで,中はやや狭くなっている。洞内温度は年中20℃で,常時谷水が足を浸すほどに流れる。シダ類の群落で知られ,ホウビシダ・ホウライシダ・コモチシダ・ノコギリシダ・ハゴロモシダ・シロヤマゼンマイ・クリハランなどがみられるところから伊尾木洞シダ群落として大正15年国天然記念物に指定された(安芸市史)。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7203882