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槙山川
【まきやまがわ】


物部川本流の上流部の呼称。物部川本流のうち,香美郡物部村大栃から源流までの約30kmを指す。白髪山(1,770m)に源を発し,別府(べふ)渓谷を刻んだのち仏像構造線に沿ってほぼ西流し,大栃で上韮生(かみにろう)川・舞川と合流する。両岸は石灰岩の露出する断崖が続き平坦地が少なく,昭和初期頃までは桑・楮栽培のほか,役牛を飼育して香長平野の水田地帯に賃牛として出していた。中世には大忍(おおさと)荘の槙山分になり,江戸期には流域一帯は槙山郷と呼ばれ集落は多い。流路に沿って走る国道195号は,古代以来の土佐国と阿波国を結ぶ短絡路のルートをほぼ踏襲しており,県境を四ツ足峠トンネルで抜ける。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7208122