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城井川
【きいがわ】


築上郡の築城(ついき)町から椎田町へ流れる2級河川。流長22.2km。流域面積128km(^2)。英彦山山地の鷹ノ巣山と犬ケ岳を結ぶ稜線の北斜面および求菩提(くぼて)山と国見山を結ぶ稜線の西斜面の水を集め,築城町寒田(さわだ)字上黒から櫟原(いちぎばる)・伝法寺を通って北流,赤幡付近から東流して河口付近の椎田町の新開地区で岩丸川,椎田町椎田で極楽寺川を合わせて周防灘に注ぐ。上流域の城井谷の寒田には,鎌倉期に宇都宮信房が築城したという山城の城井城があり,谷全体を1つの城郭(瓢箪城)とした。最上流部の牧の原は,宇都宮氏の放牧場といい,現在はキャンプ場となっている。下流域の平野部は水田地帯で,城井川は灌漑用水と椎田町の上水道水源に利用される。河口近くの椎田町高塚字浜宮口は,菅原道真が左遷されて大宰府に向かう途中,暴風雨に遭って漂着し,上陸した所という綱敷天満宮がある。同宮には県文化財が多数保存されている。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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