五反三歩池
【ごたんさんぶいけ】

鳥栖(とす)市江島町にある池。村田町の五反三歩集落の近くに設けられた灌漑用の溜池で，成富兵庫茂安によって築造された。佐賀藩最初の溜池といわれ，池を築造する際に５反３歩の水田をつぶしたことから，この名称が生じたといわれる。旧立石村（現在の鳥栖市西端）を流れる太刀洗川に井手を築いて水を止め，溜池を樋管で導き，旧江島・不動島・田出島(たでしま)３村を灌漑した。この溜池と幸津(さいつ)井樋の完成によって寛永年間には筑後川右岸低地の開発が著しく進み，養父(やぶ)郡の石高増加につながった。

KADOKAWA 「角川日本地名大辞典」 JLogosID : 7216958