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佐嘉川
【さかがわ】


「肥前国風土記」佐賀郡条に「一ひといへらく,郡の西に川あり。名を佐嘉川といふ。年魚あり。其の源は郡の北の山より出で,南に流れて海に入る。此の川上に荒ぶる神ありて,往来の人,半を生かし,半を殺しき」と見えるが,現在の嘉瀬川を指す。また,上流は川上川と称すが,その名も見える。嘉瀬川は古代と現代では大幅に流路が変わり,古代は大和(やまと)町の大和橋付近から現在と異なって,大和町尼寺の福田,佐賀市北部の二俣を通り,東淵の東で巨勢(こせ)川に合流して佐賀江川に入り,佐賀郡諸富(もろどみ)町で筑後川に合流していたと考えられる。そうであれば諸富町徳富の下大津・上大津は国府の外港の遺称名であろう。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7217027