100辞書・辞典一括検索

JLogos

21

佐代川
【さよがわ】


佐代川水系で,1つの支流を持つ。伊万里(いまり)市の最西端,長崎県松浦市との境にある国見岳(495.9m)東南の谷付近に源を発し,西分・西大久保の集落を流れ,支流東分川を合わせ平木場を経て,浦之崎で伊万里湾に注ぐ川。延長4.1km,2級河川。東分川と合流する地点より上流部を普通西分川という。当川の西側の山地一帯は,地滑りの常襲地帯で,安政4年の松浦郡山代郷図には,石倉(いわくら)岳(313.1m)付近に「ぬげ」,国見岳付近に小字名として大崩(おおくえ)など地滑りにかかわりのあるものが記入されている。「永尾家御用日記」の文政8年の記述に「去申年以来如振合御座候哉,村七合通モ抜崩相成,御山方御私領御田地凡拾五町余,扨又家居等数拾軒抜引割致出来,只今ニ而者地面失候形相成農業可仕様無之」と地滑りの被害のことを記している。近年では,昭和32年7月,国見岳の北にある人形石山(427m)が大きな地滑りを起こし7名の人命が奪われた。また,この山の北にある石倉岳付近では,長崎県松浦市今福町の方への地滑りがあった。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7217083