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大木川
【だいぎがわ】


筑後川水系の1支流。鳥栖(とす)市最北端付近の福岡県側にある権現山(626.2m)の南麓付近河内に源を発し,市街地を南東流し酒井の北で山下川を合わせ,1級河川筑後川の旧河道新宝満川に注ぐ川。延長11km。「養父郡村誌」と「基肄郡村誌」の大木川の項によると「二等河 源ヲ基肄郡柚批(ゆい)村ノ山中ニ発シ,神辺(こうのへ)・田代両村ヲ経テ養父郡藤木村・酒井東西両村ヲ過キテ筑後川ニ入ル」とある。また,当川は神辺町より上流部を河内本川ともいった(基肄郡村誌)。上流部に車ノ上という地名があるが,「基肄郡村誌」河内村の項に「水車弐ケ所」とあり,この川の水力を水車に利用した名残である。下流部は大木川・秋光川・宝満川そして筑後川の合流地点に当たり,付近の高田町・水屋町などの集落は古来洪水の常襲地域であった。天正6年より大正7年の340年間に筑後川の洪水は118回にのぼる(県災異誌)。そのため,屋地盛りをしたり,「水屋」を建てたり,「揚げ舟」を備えたりした。昭和39年,筑後川は水資源開発水系に指定され,総合開発が実施されつつあり,当川の上流にも昭和44年農業用防災ダムとして,河内ダムが完成した。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7217438