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沼川
【ぬまかわ】


筑後川水系の1支流。鳥栖(とす)市西北部にある石谷山(754.4m)の南の谷付近に源を発し,同市の西部を南東流し,同市三島町田出島(たでしま)で旧筑後川筋に入り,福岡県との境を流れ,1級河川筑後川に注ぐ川。延長11.5km。最上流部に御手洗(おちようず)の滝がある。最下流の旧河道の部分は古川ともいった(養父郡村誌)。「疏導要書」に記されている村田川は当川のことである。「養父郡村誌」の下野村(現在の下野町)の項に「沼川 三等河ニ属ス,深処三尺浅処尺ニ満タス,……北隣江島村西川ノ下流同村界ヨリ来リ南注シテ古川ニ入ル」とある。下流部一帯は,低湿地で古くから洪水の常襲地であったため,集落は自然堤防を利用し,島状に分布する。「正保国絵図」に田出島村や不動島村の名が見え,「養父郡一村図」(明治14年)では,これらの集落は沼川の広い沼沢に囲まれている。川名も沼沢地を流れるところからつけられたものであろう。筑後川の旧河床ではハウス園芸が盛んである。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7218107