100辞書・辞典一括検索

JLogos

18

宇久島
【うくじま】


五島列島の北端に位置する島。北松浦郡宇久町に所属する。面積25.0km(^2)。周囲(海岸線延長)37.7km。洪積世の火山活動によって形成された火山島で,玄武岩の基盤の上に輝石安山岩と流紋岩が順に重なっている。島の最高峰は溶岩円頂丘の城ケ岳(258.6m)で,頂上付近は急傾斜をなすが,他の大部分の地域は緩傾斜地,あるいは台地状の地形となっている。開析された浸食谷は水田に利用されているが,耕地の多くは畑あるいは果樹園として利用されており,福原オレンジは特産品として知られている。また,北部には溶岩流による台地が分布し,野方草原・平原草原などの広大な草原は肉牛の放牧場として利用されており,平原草原はキャンプ場としても利用されている。海岸線は一般に変化に富み,東部に長崎鼻,北部に倉ノ鼻・牧崎,西部に火焚崎・厄神鼻が突出し,その間に多くの小湾入がある。東部海岸には砂丘が発達し,三稜石の見られる大浜やハマユウの群落で知られるスゲ浜は海水浴場となっている。また,北部海岸は海食崖が断崖となって続いており,南部海岸と対照的な景観となっている。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7219605