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小値賀島
【おぢかじま】


五島列島の北西部に位置する島。全島北松浦郡小値賀町に所属する。面積13.0km(^2),周囲(海岸線延長)33.6km。最高地点は本城岳の111.3mであるが,本城岳のほか,番岳(105m),愛宕岳(85m)など標高50~100mの円形の丘が十数個分布しており,これらはいずれも玄武岩質の小砕屑丘である。島は元来2つに分かれていたが,松浦肥前守定による造田工事(建武元年竣工)により結合されたと伝える。かつての海峡の南端に当たる船瀬海岸には,工事の犠牲となった使役牛の供養塔が建てられている。島は台地上に砕屑丘をのせた地形となっており,平地が比較的広く,畑や肉牛の放牧場に利用されている。海岸線は複雑で多くの湾入を持ち,島の周囲の各所に小漁港が立地している。砕屑丘の爆裂口が海食によって削られた地形をこの島では「だき」と呼んでおり,数か所に見られる。なかでも赤だき・五両だきは赤褐色の円弧状の急崖がみごとな景観をみせている。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7220002