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黒島
【くろしま】


対馬の中央部南寄り,美津島町の東面(ひがしめ)にあり,対馬海峡に突出した無人の小島。三浦湾(東浅茅)の沖に横たわり,細長く,北向きに湾曲しているが,周囲約4km,海食崖の部分が多く,湾曲部の内側には砂浜もある。対馬の地形で最大幅は,同町西面(にしめ)の郷崎からこの黒島の鼻までの間,直線で19.5km程で,外浅茅,内浅茅,東浅茅と続く複雑な内海を貫く線になる。北の赤島に対してこちらを黒島という名称は,島の岩肌の色によるもので,黒島は灰黒色の岩層(泥岩・頁岩)が多い。海に突出した黒島鼻は標高136mで断崖の上に灯台が立つ。これは東海岸第一の灯台で,光達距離が長く,南端の神崎灯台と共に洋上遠くから望見できる。鼻の西側崖下に祭祀場があり,胡籙(ころく)神社という。これは「対州神社誌」に黒島殿と見え,「神社大帳」に「黒島神社の祭神火雷神塩筒老翁。海上導神也。旧号胡祿嶋雷神社,則在黒島也」とあり,海神として崇敬されている。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7220544