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郭公尾池
【こっこうのおいけ】


松浦市,竜尾川上流にある池。灌漑用溜池で,堤高17.5m・堤頂長110m・総貯水量25万m(^3)・灌漑水田面積100ha。この地を覆っている玄武岩からなる溶岩台地の下は,多くの石炭を埋蔵している第三紀層で,その多くは砂岩・泥岩などからなり,この地層は一般に水を通しにくい。年降水量も2,300mmあり雨も多く,玄武岩の割れ目から浸透した水は,玄武岩と第三紀層の間にたまり,地下水脈をつくって井戸水・湧水となっており,この湧水を利用してできたのがこの溜池である。標高150mの湧水帯にあり,水田耕作のための灌漑用水として,地域住民の生活に不可欠なものとなっている。また堰堤には五角形のポンプ小屋があり,5本の揚水パイプが池底とつながり,溜池から100m下流には昭和46年竣工の立木橋があり,水はその下を通って竜尾川へ流れている。そのほか,昭和49年には幅員6.5m・延長1,000mの市道が広域ネットワーク整備事業として完成し,郭公尾地区(51世帯・人口233)にとって,集落と生活圏を結ぶ道路として活用されている。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7220732