崎戸島
【さきとじま】

五島灘に位置する島。西彼杵(にしそのぎ)郡崎戸町に所属する。面積0.4km(^2)。佐世保市より南西28km沖にあり，蠣ノ浦島と約100mの本郷橋によってつながれる。夾炭層を含む第三紀層の砂岩・泥岩・礫岩などからなる丘陵性の島。かつて家船と呼ばれる船を住家とし，魚群を追って生活した崎戸浦家船の根拠地であった。また，貞享年間には西海捕鯨の基地として知られる。藩政時代には大番所を置いて各番所の監督をさせ，異国船の監視，キリシタン探索などに当たらせた。崎戸大番所跡が残る。産業は一本釣りなど沿岸漁業が中心。西端の高台にある国民宿舎からの展望に優れ，近年，釣ブームにより島内は磯釣りの好漁場として人気を集めている。

KADOKAWA 「角川日本地名大辞典」 JLogosID : 7220892