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高島
【たかしま】


相ノ浦西方約6kmに位置する島。佐世保市に所属する。面積3.43km(^2)。南北3.5km・東西0.9kmと南北に細長い。西海国立公園九十九島の1島である。北部の本島は第三紀の堆積岩で,北東部に溺れ谷が見られる。最高地点は南部の番岳で,玄武岩よりなり,砂州で本島につながっている。世帯数60,人口289人(昭和59年7月)で,行政上は相浦支所管内に属する。漁業従事者が約70%を占めており,第2次大戦後までは練物(ちくわ・かまぼこ)製造の家が80%を超えていたが,現在はわずか数軒になっている。集落と耕地は番岳北東麓と砂州上に多く見られる。相浦小学校の分校があり,中学生は船で通学をする。電気・水道・電話は海底ケーブルで本土と通じている。砂州の開拓のとき出た骨片を集めてつくった骨さまといわれる小さな墓があるが,昭和54年に付近一帯の発掘調査が行われ,縄文前期から人の生活のあったことが判明した(宮ノ本遺跡)。藩政時代は軍馬の放牧場に利用され,藩政末期に番所が置かれ,番岳に烽火台がつくられた。第2次大戦中は海軍の砲台もあった。番岳の南に牛ケ首崎があるが,高島は海上から見ると牛の横臥した姿に似ており,首の部分にあたる所にこの地名がつけられたといわれている。黒島行きのフェリーが寄港し,本土と結んでいる。地名の由来は不詳。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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