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度島
【たくしま】


平戸島の北方約4kmに位置する島。平戸市に属する。東西3.5km・南北約1km,面積3.45km(^2)。地勢的には,第三紀層の砂岩・頁岩を基盤とし,その上を玄武岩が覆っている。全体として,荒崎の突角を頂点とした,ほぼ三角形の形状を呈する玄武岩台地である。地形的には,北に向かって次第に高くなっている。北端の荒崎から観音崎に至る北西海岸は標高40~60mの断崖が連続し,冬季の厳しい北西の季節風のため,荒波に洗われて,海食崖が発達している。なかでも,荒崎の突端には鬼の洞窟と呼ばれる海食洞が形成されている。一方,崎瀬ノ鼻よりハイキノ鼻にかけての南岸一帯は一般に平滑で砂浜の発達もみられ,飯盛・度島浦などは居住地域として発達してきた。また飯盛湾岸に接し,人工的にほとんど陸つづきとなった丸島(飯盛山)がある。この飯盛山は,玄武岩の噴出による小火山錐で,標高が102mで島内最高峰となっている。気候的には,近海を流れる対馬暖流の影響で温暖である。しかし,北西季節風の影響も著しく,この一帯が丁度太平洋・日本海式気候の漸移地帯となっている。集落は南部の海岸線に直線的に集中立地しているが,畑作中心の集落は台地上に点散している,半農半漁の島である。中心は南西部にある本村である。本村は平戸島との間の唯一の市営定期船の発着点でもあり,島内の交通機関をはじめとして生活全般にわたる中心地である。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7221509