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轟峡
【とどろききょう】


北高来(きたたかき)郡高来町湯江の烏帽子岳の南側,境川の上流に位置する峡谷。多良岳は阿蘇大火山脈の西に延びた火山帯で,その中腹にある轟峡には豊肥火山活動の火砕岩と溶岩との互層があり,これらの浸食の差が溶岩の部分の浸食に対して強固であるため,その溶岩の部分に大小30余りの滝があり,夏には県の内外から多くの登山客が訪れる。その中で最も雄大で美しいのが,高さ12mの轟滝である。水量豊かな清流と奇岩に恵まれて,今なお深山幽谷の風趣を残す。轟峡が最もにぎわうのは7~8月の間で,県営バスも運行する。夏の間営業する旅館やバンガロー・テントを利用する登山客が夏の1日を楽しく過ごす。また名物のそうめん流しや川魚料理もある。轟峡から多良岳へ登る途中の小松尾公園には昭和26年6月に国天然記念物に指定されたツクシシャクナゲ群落がある。なお轟峡の利用者数は昭和59年度12万2,613人。国鉄長崎本線湯江駅から7km,バスで20分,車で10分,徒歩で90分の距離にある。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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