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若松島
【わかまつじま】


五島列島のほぼ中央部に位置する島。南松浦郡若松町に所属する。面積13.5km(^2)。U字形をしている。北東は若松瀬戸を隔てて中通島と,南西は滝河原瀬戸を隔てて奈留島と相対する。古称は,西島(五島通史)。地質は,北部に第三紀の砂岩・泥岩を主とする堆積岩(五島層群),南部に流紋岩・石英斑岩を主とする火成岩が分布している。この島一帯は沈降運動を受けて溺れ谷となっており,鳥越山(343m),天神山(307m)などを稜線として,海岸まで急傾斜地である。奥深い湾ではハマチ・真珠・真珠母貝の養殖が盛んであり,一本釣り・延縄・巻網を主体とする沿岸・沖合い漁業も行われ,漁業が島の経済を支えている。歴史的にはキリシタンの島として知られ,安永元年に大村藩の外海(そとめ)地方から16戸・70名が初めて移住してきたといわれている。昭和30年西海国立公園,昭和47年若松海中公園にそれぞれ指定を受けている。島民の長年の夢であった中通島とを結ぶ若松大橋(472m)は,昭和65~66年の完成を目指して工事が進められている。本島への定期便は,福江・博多および中通島の郷ノ首・桐より就航している。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7223380