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産島
【うぶしま】


天草郡河浦町の上平港の南東沖にある無人島。神功皇后皇子誕生の地との伝承があり,八幡宮の池を皇子産湯の跡と伝える。産島八幡宮(祭神神功皇后)の祭礼は10月23~25日に行われ,島の本宮と上平の仮宮との間を神輿の船と10数隻の供船が海を渡る。周囲約4km,面積1.8km(^2),最高地点の標高262m。地質は新生代古第三紀中部始新統に属し,砂岩・頁岩の累層からなる。八幡の瀬戸を挟んで梶木岳山麓の宮野河内の本郷から新生代古第三紀始新世の化石貨幣石(ヌンムリテス)が出土する。なお鎌倉期に島名が見え,貞永2年2月16日の天草種有譲状案(志岐文書/県史料中世4)によれば,本砥島の地頭職は嫡子の播磨局に譲られているが,そのうちの「しんひらきたかはま・ひらうら・うふしま」は天草氏一族の又太郎入道に譲られている。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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