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槍倒しの瀬
【やりたおしのせ】


人吉市から球磨(くま)川を下ること約24km,球磨郡球磨村にある瀬。船下りの難所の1つ。肥薩線大坂間駅より約1km下流部。切り立った石灰岩の崖下を川は右に曲がるが,その攻撃斜面が急流に深くえぐられていて,船はそのなかにすい込まれるように下っていく。寛文2年,林正盛の開削により舟運も活気づき,人吉藩相良氏の江戸参勤も,寛文8年相良頼喬の時から船を利用するようになったが,参勤交代の船が通る時に槍を立てたままでは通れなかったことからこの名が付いたという。対岸の川原に約2億年前のメガロドンの化石が観察され,その群産地は県天然記念物に指定されている。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7228209