緑仙峡
【りょくせんきょう】

緑川の水源に通じ，緑川が内大臣川，鴨猪(かもしし)川と分岐する一帯の峡谷の総称。上益城(かみましき)郡矢部町目丸の七曲から菅にかけての地域で，延長約５km。山腹を羊腸のように走る道から見ると，切り立った岩肌は70mにも達する所があり，台地から流下する白糸の滝・鵜の子滝など，矢部地方有数の滝がある。点在する民家と岩相，秋の紅葉との調和は，一幅の山水画を思わせる。ヤマメの養殖，茶・シイタケを産出する一方，遊歩道の整備も進められている。県の名勝百景に数えられ，県内の秘境の１つ。

KADOKAWA 「角川日本地名大辞典」 JLogosID : 7228341