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海地獄
【うみじごく】


別府市の北部,鉄輪(かんなわ)温泉の西部にある沸騰泉名。含食塩酸性泉。泉温94℃。別府市内にある地獄のうちで最大である。海のように青く澄んだコバルト色をしているのは,白い沈殿物の強い反射によるものである。湯の中に卵を入れると7分程度でゆで卵になる。温泉熱利用の熱帯植物園も併設されている。「豊国紀行」に,「其西の山ぎはに海地獄とて池あり。熱湯なり。広さ一段ばかり。上の池よりわき出づ。上の池ひろさ方六間ばかり。其辺,岩の色赤し。岩の間よりわきいづ。見る者おそる。先年里人の妻,其夫といさかひて大にいかりしが,熱湯に身をなげけるに,やがて身はただれさけて,其髪ばかりうかび出づ」とある。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7229075