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太田川
【おおたがわ】


大分郡野津原(のつはる)町の中央部より東流する川。野津原町今畑の南麓より発して,太田・前田・岡の南を経て,宮脇・法泉寺の下流・出合で矢貫川を合わせながら,柿の寨(とりで)(現,野津原中学校)の東で七瀬(ななせ)川に注ぐ。太田の地名は大きい田の意味で,この地方の領主佐藤氏(鎌倉期から大友氏の滅亡まで)の直轄地であったと思われる。付近に用作(ようじやく)・「こうさく」の地名がある。太田川の東岸の丘陵に繁美城(初代佐藤義信)の内濠であった辻田湖や菩提寺の慈雲寺があり,地福寺の磨崖仏とともに,太田川一帯の文化の香りをとどめている。この太田の近くの土取(つちとり)・ハゼ山・田ノ口・湛水(たまりみず)が江戸期の肥後熊本藩細川氏の参勤交代道路で,ハゼ山の石畳が往時の面影を残す。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7229275