100辞書・辞典一括検索

JLogos

14

奥耶馬渓
【おくやばけい】


山国川の最上流部一帯の渓谷。西は耶馬渓(やばけい)火山の主峰英彦山(ひこさん)(1,200m)があり,南西は岳滅鬼(がくめき)山(1,036.8m)・大将陣山(910m)などにより日田盆地と限られ,北は鷹巣(たかす)三山・犬ケ岳(1,131m),東は合使(おうし)峠に続いて中摩殿畑(なかまどんのはた)山(991m)がある。中摩殿畑山は北部九州最大最美のブナの原始林があり,国天然記念物となっている。奥耶馬渓も主として集塊岩と旧耶馬溶岩であるが,山国川の本流溝部地区の部分の川底には,耶馬渓火山最下部の溶岩である変朽安山岩が淡緑色の岩肌を見せている。大字草本(くさもと)の甌穴群は国天然記念物。また念仏橋一帯は甌穴群の決壊によって生じた珍しい峡谷で,一帯には変朽安山岩に含まれた金属鉱物,特に金山採掘跡が見られ,江戸初期より第2次大戦中まで採掘された大字草本の旭金山は有名。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7229438