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小倉池
【おぐらのいけ】


一般県道樋田四日市線沿いにある池。宇佐市の中心,四日市の市街地南西約1kmにあり,小菊(こぎくの)池と並ぶ。南の専一(せんにち)山の崖端,北の台ノ原との間で,池には淡水魚が養殖され,水上ゴルフ場・ミカン園に囲まれている。周囲4km・面積28ha・有効貯水量63万m(^3)・灌漑面積85haで宇佐市最大の貯水池。「太宰管内志」に,「元重村,上古大伽藍有,則ち七堂伽藍也,山足に大池有り」「永禄五年小倉山久全寺の衆徒軍役をことわり,軍勢久全寺を焼く」などとあり,池の南岸には礎石・古瓦・須恵・金具など8世紀頃の遺物も出土している。その頃の池は須恵窯・瓦窯用にも使われていたと思われ,池の南の末(すえ)集落はそれに関係したものと思われる。現在の池は「豊前志」に,「慶長十二年甚しく旱魃せしかば,細川侯国中第一の池を掘り」とあり,小倉城主細川忠興が築造したものといわれ,お倉(久良)の伝説がある。東の小菊池の東には響山(ひびきやま)公園(50m)がある。一帯は桜の名所で頂には稲荷宮や義民赤尾丹治の碑があり,宇佐平野を眺望できる。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7229440