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寒ノ地獄
【かんのじごく】


寒泉・氷地獄ともいう(豊後国志)。玖珠(くす)郡九重(ここのえ)町南部,三俣(みまた)山北西麓にある冷泉。無色透明の硫黄泉。皮膚病・神経系統の病気によい。泉温13℃,夏でもあがってから,たき火にあたる。「太宰管内志」に「其水のひややかなる事,水銀などの如し。其中に熱湯のたぎるが如く湧き上りて,其勢恐るべきものあり。此水にふれたる鳥虫,又ことごとくに死ぬるなり。さればかの殺生石も此水の毒気,地中に伏たるが,其穴より立上るなるべし。さて寒ノ地獄の水も,人に害なければ,人皆あみて諸瘡を癒すなり」とある。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7230003