100辞書・辞典一括検索

JLogos

23

守江湾
【もりえわん】


国東(くにさき)半島の南部にある湾。別府湾と伊予灘につながる。湾口は南東に開け,北に臼石鼻,南に加貫(かぬき)鼻があり,それらに抱かれて北西に湾入している。美濃崎の西に住吉浜が弓形をなして西へ伸び,湾央に突出して内浦と外浦に分かれ,内浦に守江湊がある。美濃崎・尾本の海岸は海食崖が発達し,暗礁が多い。湾頭には高山川・八坂川による干潟が発達している。漁村に美濃崎・守江・灘手・納屋(奈屋)があり,湾は機帆船の北九州・阪神方面への避難船が入港,共同漁業権漁場である。中藻大藻網代はイワシ船曳網・イカナゴ船曳網・底入桝建網,内ノ前網代は手繰網,セガタ網代はボラ飼付・サザエ採捕・ナマコ採捕・磯建網,大平網代はサザエ採捕・藻採捕・ボラ飼付,マクノウチ網代はキス・エビ船曳。その他に垂下式カキ養殖・アサリ養殖などがある。湾口をなす北の臼石鼻,南の加貫鼻はともに角閃石安山岩質凝灰岩からなり,海食崖が発達し,共同漁業権の漁場割の基点に利用されている。加貫鼻の西に隣る権現鼻も同様の地質・地形であり,浪崎権現社がある。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7233788