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由布院盆地
【ゆふいんぼんち】


大分郡湯布院(ゆふいん)町にある盆地。標高500m。由布岳(1,583.5m)を主峰として,立石山・飛(とび)岳・福万(ふくま)山・カルト山・高尾山・城ケ岳・雨乞岳・倉木山などに囲まれた東西12km・南北8kmの矩形の高原性盆地。伝説によると,宇奈岐日女が蹴裂(けやぶり)権現に命じて湖水をけやぶり,その名残りが金鱗(きんりん)湖や湿原となり,盆地となったという。地質的に,地溝帯の中にある由布院盆地は大分川上流によって排水され,湿田の多い水田が分布し,かつて由布院五千石といわれた。今は土地改良がすすみ,湿田もよくなった。盆地の東壁は針葉樹林・広葉樹林におおわれ,西壁には原野が続いている。盆地は温泉にめぐまれ,厚生省によって国民保養温泉地に指定されている。国道210号・九州横断道路(やまなみハイウエー)・国鉄久大本線が通る。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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