吉広川
【よしひろがわ】

古市(ふるいち)川の支流。東国東(ひがしくにさき)郡武蔵町にある川。両子(ふたご)山の南東，弥箇岳東方の輻射谷の谷頭，小ケ倉(おがくら)の西北の溜池に発する。東流して小ケ倉・岡・楽庭・東ケ迫を経，小倉持の東で麻田川と合流。流長4.6km。２級河川。農業用水で堰９。流域の吉広に吉弘八幡社がある。その楽庭で毎年旧暦６月30日に吉弘楽が奉納され，五穀豊穣・虫害防除の祈祷が行われる。この吉弘楽の形式は天台の影響を受けた経文呪文を伴奏にとり入れたもので，南北朝期からつづく行事といわれる。県無形文化財。吉広には他に国東塔・板碑がある。

KADOKAWA 「角川日本地名大辞典」 JLogosID : 7234120