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市木浦
【いちきうら】


市木湾ともいう。県南部,串間市北東部の市木に位置する小湾入。日南海岸国定公園に属する。市木は北・西・南側を,標高300~500mの日南層群(7,000万~2,600万年前)の山地に囲まれ,東側が市木浦で,日向灘に連なる。湾口は約4km,湾口の北端にビロウ樹の茂る築島と,南端に野生猿のすむ幸島があり,幸島の東に鳥島が横たわる。築島の対岸の舳(へた)集落は無霜地帯で,亜熱帯植物が自生し,モンキーバナナの産地として知られる。湾奥の幸島寄りに市木川(長さ約10km)が流入。河口付近に小沖積地を形成している。河口の右岸に砂嘴状の沿岸州があり,約2kmの白砂の海岸は石波(いしなみ)海岸と呼ばれる。湾奥には集落も立地し第1種の市木漁港があるが,同港は設備のない砂浜利用の漁港。市木浦は地質的には,新生代第三紀四万十累層群(日南層群)からなり,この地層が褶曲した際,山形に盛り上がったドーム構造をなしている




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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