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北浦湾
【きたうらわん】


県北東端の東臼杵(ひがしうすき)郡北浦町にある湾。日豊海岸国定公園に属する。湾口約2kmは,南に開き日向灘に連なる。湾口は西側は牛居鼻,東側は宮野浦で,湾口前面に島浦島(島野浦島,延岡市),手前に耳ほげ礁,ビロウ自生地(国天然記念物)の高島が横たわる。湾奥には古江(町役場所在地),市振(いちぶり)の集落が立地。北浦湾全域は,地質的に中生代白亜紀四万十累層群下部に属し,北浦層と呼ぶ千枚岩質の地層である。付近の海岸は,南北浦(六ケ浦)海岸と呼ばれ,九州山地の南部が海に沈んだリアス式海岸。北浦町には,北から直海(なおみ)・宮野浦・市振・古江の4漁港がある。イワシを飼料にしたハマチの養殖が北浦湾で活発に行われ,九州でも屈指の養殖場である。昭和49年日豊海岸国定公園に指定されて以来,延岡から北浦を経て大分県の佐伯に至る国道388号の延岡~北浦間が整備され,バス連絡が開始された。バス運行により陸の孤島のイメージは消えた。地名は県北東端の海村で,北方にある入江や港などの意味にちなんだもの。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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