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高島
【たかしま】


県北東部,東臼杵(ひがしうすき)郡北浦町にある無人の小島。古江港から約4km南東,宮野浦の南方海上,日向灘に位置する。日豊海岸国定公園に属する。標高77.2m,周囲約4km。島名の由来については定かではないが,高い島,断崖のある島といった特色が,呼称に表現されている。中生代白亜紀四万十累層群下部の頁岩砂岩互層の比較的古い地質からなり,これは島の西に位置する耳ほげ礁,北の平礁(ひらぜ)・烏帽子(えぼし)礁などと同様である。島の南と西にある狭い磯浜には,ハマオモトなどが生育し,岩壁には,アコウが根を伸ばしている。外洋に面する東岸・北岸は海食崖の絶壁をなし,黒褐色で男性的景観の海岸である。島の台地面には約500本のビロウ樹が混生する広葉樹林が分布するが,樹高は3~4mであまり高くない。広葉樹林には,トベラ・サンゴジュ・シイ・アカメガシワ・イヌビワ・シャリンバイ・ハマヒサカキ・ツバキ・マサキ・タブ・マルバグミなどが繁茂。台地上部にはメダケが多い。黒潮の影響を受ける当島は,ビロウ樹の北限をなし,昭和5年高島のビロウ自生地として,国天然記念物の指定を受けている。外洋に面し海食崖の絶壁の連続する海岸は,奇岩怪礁に囲まれた景勝の地でもあり,絶好の釣場も多い。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7235350