竹島
【たけしま】

県北部，日向市日知屋(ひちや)（旧日知屋村）の湿地帯の沖にある無人の小島。周囲約2.5km。尾末(おずえ)湾内に位置する。人工的陸繋島。島名の由来については，イネ科の植物タケの植生による地名か，松竹梅にちなむ瑞祥地名のいずれか定かではない。「日向地誌」には「本村（日知屋村）ノ東北ニ当リ，海岸ヲ距ル一里許海中ニアリ，縦凡五町横凡二町四面皆巉岩其巓雑卉ヲ生ス　居民ナシ」と記されている。昭和27年，県の単独事業による細島臨海工業地帯の造成が始まり，事業は，港湾を浚渫し，その土砂によって１区・２区・３区の合計186万6,600m(^2)（56万6,000坪）の工業用地を埋め立てて造り，細島工業港の建設から行われた。当島はこの工業用地１区（92万4,000m(^2)）に人工的に接続して陸繋島となった。竹島の地質は，尾鈴山酸性岩類（流紋岩―デイサイト溶結凝灰岩）からなり，沖積層が埋立地を覆っている。

KADOKAWA 「角川日本地名大辞典」 JLogosID : 7235392