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長田峡
【ながたきょう】


北諸県(きたもろかた)郡三股町長田の轟木(とどろき)にある峡谷。大淀川の1次支流沖水川の上流域に属する。轟木の地名が示すように,深く狭い谷を音をとどろかせて水の流れる様は人目をひく。その景観を「日向地誌」は「両崖相距ル僅ニ一二間,深十余尋,悉皆巌石ヲ以テ質トス,水勢激射其声轟然」と記す。ここは沖水川により浸食された日南層群の谷が,姶良(あいら)火山の噴出物で埋めつくされるが,川の再度の浸食作用で峡谷となったものである。したがって谷壁は溶結凝灰岩層が主で,それが複雑にえぐられた峡谷は小規模とはいえ南の高千穂峡の名でも呼ばれる。近くには,つつじが丘椎八重公園やヤマメ養殖場があり,都城市近郊の行楽地として訪れる人も多い。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7235604