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日之影川
【ひのかげがわ】


大分県境の傾(かたむき)山(1,605m)付近を源流域とし,西臼杵(にしうすき)郡日之影町を南流する1級河川。五ケ瀬川の1次支流で,全長23.5km,流域面積118.1km(^2)。源流付近の山地から日之影町の中心部まで1,000m近い高度差を一気に流れ下る。流域の地質は古生代と中生代の地層に花崗岩の貫入があり,さらに構造線として有名な仏像線がよぎるという複雑なもので,それが見立鉱山など鉱床の生成と結びつく。この鉱山の開発は古く文明18年ごろの記録も残るという。全流域にわたって美しい渓谷をなすが,とりわけ中流域の見立渓谷は有名である。モミ・ツガ・ブナ・カエデなどの混合林は四季趣を添えるが,秋の紅葉祭りには遠く県外からも行楽客が訪れる。水無平には昭和52年に林野庁が設定したレクリエーションの森もある。本流との合流点近くにはアーチ式架橋としては東洋一の高さ(137m)を誇る青雲橋がある。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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