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大里川
【おおざとがわ】


日置(ひおき)郡・郡山町・東市来(ひがしいちき)町・市来町を流れる河川。八重山山地の南麓を西流する。延長19.6km・流域面積42.2km(^2)。郡山町仕明(しあけ)の山間部に源を発し,重平山の北麓から,東市来町養母を南西に下り,荻で流路を西に変え,大峰ケ原の南麓から,湯之元温泉郷を通り市来町に入る。市来海岸砂丘裏の低地に出ると,流路を大きく北西に転じ,重信川を合わせ,砂丘裏に沿って北上,河口近くで八房川と合流,湊川となって市来漁港に注ぐ。流域は平地に恵まれず,大半は渓谷をなし,市来海岸砂丘裏の大里の平地を除けば,湯之元,荻の狭小な谷底平地をみるだけである。砂丘裏の流路は,古くは戸崎鼻北部に河口があったと思われるが,砂丘の発達によって河口がふさがれ,砂丘沿いに北上したと思われる。砂丘裏は低湿で,絶えず氾濫を繰り返していたが,大正初期から河川改修,流路変更が行われ現在の流路となった。河口は藩政時代西薩の重要商港であったが,現在その地位はない。下流の南向きの山の斜面ではミカン栽培が盛ん。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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