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大輪島
【おおわじま】


肝属(きもつき)郡佐多町佐多岬の南方約200mにある島。周囲約500m・最高地点57m。古第三紀日南層群の砂岩・頁岩類からなる岩はだが露出し,暖帯性の小灌木やソテツ群落などがわずかに覆っている。周辺海域は岩礁が多く航行の難所である。この島には,南西諸島航路の重要な航行標識である佐多岬灯台があるが,これは慶応2年の江戸条約に基づいて全国8か所に設けられたわが国最初の灯台の1つで,イギリス人の設計と指導により明治4年に完成し,その後いく度かの改造・改良を経て今日に至っている。現在の灯台は昭和25年に建設されたもので,灯高平均海面上約60m,光力80万燭光,光達距離20海里(38km)であり,昭和40年からは気象観測業務も併せ行っている。この島と枇榔島および佐多岬一帯は,海鳥や渡り鳥の中継地としても知られる。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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