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肝属川
【きもつきがわ】


高隈山地の御岳の東斜面に源を発し,鹿屋(かのや)市街地を南流したのち東流し,肝属郡吾平(あいら)町・串良町・東串良町を経て,高山(こうやま)町波見(はみ)付近で志布志湾に注ぐ1級河川。延長約31km・流域面積485km(^2)。大小24本の支流を有する肝属川水系の本流で,大隅半島最大の水系。上流部は鹿屋川とも呼ばれている。東串良・串良の両町と高山町の町境をなし,東串良町俣瀬(またせ)で本水系最大の支流串良川と合流する。この支流の上流部には高隈ダムが建設されている。流域内に笠野原(かさのはら)台地・鹿屋台地などシラス台地を擁している。河谷は台地縁辺部で深く開析され,これら広大な台地上への用水の供給は困難を極めていた。これが,これら台地が遅くまで有効な土地利用をされないままとり残されていた理由である。この問題を解決するために建設されたのが高隈ダムであり,その結果出現したのが大隅湖である。現在はこの湖からの用水を台地上の耕地に灌漑し,笠野原の農業は近代化し,以前とは異なった土地利用がなされるようになった。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7237289