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口永良部島
【くちえらぶじま】


熊毛郡上屋久町に属し,屋久島の北西12kmの海上に浮かぶ島。周囲43km・面積38km(^2),最高地点は古岳の657m。霧島火山帯の中にあるため,島全体が溶岩や火山噴出物で覆われた,大隅諸島中の火山島。今も噴煙を上げる新岳は,しばしば爆発し,昭和25年頃2,400人であった人口は爆発のたびに転出し,昭和55年では250人である。島の周囲は海食崖に囲まれているが,中央に小湾と低地があり,ここに中心的集落の本村(ほんむら)と第4種漁港がある。島には水田2ha・畑31ha・樹園0.4ha・草地249haあり,薬草のガジュツ栽培と火山斜面を利用した和牛の放牧が主産業である。海岸線が変化に富んでいるため釣場に恵まれ,温泉も西之湯・寝待湯など島内各地に湧出する。大型の原始的なエラブオオコウモリは国天然記念物に指定されている。本島には小・中学校,保健福祉館,鹿児島大学霧島分院による診療の口永良部診療所がある。船便は上屋久町の宮之浦港との間に町営船「太陽丸」が1日1便ある。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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