100辞書・辞典一括検索

JLogos

18

志布志湾
【しぶしわん】


大隅半島の南東部に位置する湾。内之浦湾を含めて有明湾ともいう。都井岬(宮崎県)と火崎(肝属(きもつき)郡内之浦町)を湾口とする円弧状の大きな湾入をなす。北東岸の荒崎・志布志を結ぶ海岸線は福島川(串間市)の沖積低地を除いて,砂浜で構成された大浜・スズレ浜・打出浜と,溝江・小溝江・ダグリ崎などの岩礁海岸が交互に連なり,湾奥の志布志~東串良間約16kmは大浜・くにの松原・横瀬・柏原海岸など幅約1.5km内外の砂丘海岸で,安楽川・菱田川・肝属川など大小10余河川が流入,波見~高崎間は肝属山地の断層崖が湾に迫っている。志布志の沖約5kmの湾内に亜熱帯植物群落のある枇榔島が浮かび,昭和30年この島と宮崎県境から波見(はみ)に至る砂丘地帯が日南海岸国定公園の一部に指定された。湾内は魚族資源が豊富で,古くから串間・志布志・波見・内之浦港など漁港が多く,アジ・イカ・エビなどの沿岸漁業が盛んである。昭和46年,新大隅開発計画の第1次案の発表以来10年,開発をめぐってさまざまな思惑がからみ合い複雑な社会問題となっている。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7237765