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正円池
【しょうえんいけ】


日置(ひおき)郡吹上町大字中原にある池。周囲1,550m・面積約8万m(^2)。吹上浜の海岸砂丘裏に,亀原・正円・薩摩湖の3つの湖が南北に並び,当池は,その中央部を占める池である。吹上海岸に接する低いシラス台地が開析されてできた小さな谷を,発達する吹上浜の海岸砂丘がせき止めてつくった堰止湖である。池は,古くは鹿児島交通線吹上駅の南東にある標高67mの溶結凝灰岩の岩山の下から東の標高86mの亀山之城跡近くまで延びていたと思われるが,砂丘の浸入と,土砂の流入によって,現在のように狭められたものと思われる。東西に細長い池で,東部は国道270号付近まで湿地となっている。湖水には,ホテイグサ・ヒシ・藻類が生え,岸にはアシ類が繁殖し,コイ・フナなどが多くすむ。吹上浜県立自然公園に含まれるが,南隣りに観光施設の整った薩摩湖があるため,この湖を訪れる人は少ない。南岸の中津は果樹園が多い。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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