100辞書・辞典一括検索

JLogos

8

新川
【しんかわ】


揖宿(いぶすき)郡開聞(かいもん)町を流れる河川。池田湖南岸のカルデラ壁,開聞町大字士口に源を発し南流して川尻漁港に注ぐ。延長約5.5km。大字仙田上井手ケ平で宮田川(源は唐船峡)を合し,町内一の水田地帯仙田地区135haを灌漑する。安政4年藩主島津斉彬が指宿二月田に湯治の際,池田湖の湖水を灌漑用水にあてるための水利用開墾事業を命じ,田地80町歩の開拓を目標に事業に着手したが,版籍奉還により中断した。さらに明治5年に大山県令は斉彬の遺志を継ぎ,明治9年疎水事業が完成し,新川水路が川尻までつくられ,引水する新川地区に10数町歩が開田された。このため十町・仙田地区の水田は約50町歩となった。またこの結果,池田湖の水位が海抜約70mから現在の水位66~67mに低下し,湖内の池田地区に17町余の水田ができた。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7237903