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新島
【しんじま】


燃島(もえじま)ともいう。鹿児島郡桜島町に属し,桜島の北東約1.2kmの鹿児島湾に浮かぶ島。面積0.11km(^2)・最高地点40m。霧島屋久国立公園のうち。安永8~9年桜島の安永大噴火の際,海底から隆起した安永諸島中最大の島で,当時約6kmの周囲は海食作用や風食を受け,現在では約1.9kmになっている。姶良カルデラ内にあり,南北約700m・東西約300mの台地状で,中央部は東西に大きく陥没した断層地形があり,南北にある高台には階段状ブロック構造がみられる。南端には昭和50年海岸欠落さわぎを起こした砂嘴が発達する。基部は塊状砂質軽石層,最上層は新島の隆起前の海底堆積層で,カキ類を主とする貝殻軽石層で,少なくとも50m以深のもので,層の厚さは最大12m。集落は島の中央の地溝部に集中し,集落の中央にある共同井戸は塩分が多く,桜島からの送水施設が望まれている。海底送電は昭和54年より開始。島民の生業は水産業が中心であるが,小規模で生産性が低い。主な漁獲はタイ・キビナゴ・アジなどである。耕地は畑地のみで,野菜・サツマイモなど自給程度。約80年前新島分校ができたが,児童・生徒の減少で,昭和47年廃校,対岸の黒神町との間に町営スクールボートが1日2往復ある。行政区は桜島町赤水の漁民が主に移住したため,今も大字赤水に属す。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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