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川内川
【せんだいがわ】


熊本県球磨(くま)郡の白髪(しらが)岳の南斜面に源を発し,宮崎県えびの市(加久藤(かくとう)盆地)を経て鹿児島県に入り,北部を大きく曲流しながら西へ向かい大口市羽月(はつき)で支流の羽月川と合流し,以下1市5町を通って川内市久見崎(ぐみざき)で東シナ海に注ぐ1級河川。延長137km・流域面積1,610km(^2)。川内川水系の本流。九州では筑後川・大淀川・球磨川に次ぐ河川である。上流から加久藤・大口・宮之城・川内と盆地が並び,曲流と相まって,古くから洪水氾濫の常襲地帯となっていた。この防止を目的の1つとして鶴田ダムの建設が行われたが,今なお完全に防止されたとはいい難い。当河川は,日本でも屈指の多降水地域にあり,集水域が大きく,しかも河床勾配が急変する盆地列を抱えているため,流域の治水は容易ではない。他方,豪雨の集中する6~9月期以外は,温和な気候条件と豊富な流量を充分生かした土地利用がなされ,本県の穀倉地帯となっている。また流域内には数多くの温泉集落が立地している。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7238029